「絵が上手くなるには模写が大事って聞くけど、本当にやったほうがいいの?」
絵を描き始めたばかりの方は、このように思っている方が多いのではないでしょうか。
模写は確かに有効な練習法の一つですが、全ての人にとって必須なのかというと実はそうとも言い切れません。
私も模写はよくしますが、実際に体験した身としてこの疑問にお答えしようと思います。
本文
お絵描きする分には必要ない
先に結論から申し上げると、一般的なお絵描きや趣味でイラストを描く分には、模写は絶対に必須な練習ではないと私は考えています。
ただし以下の場合は優先して取り入れるべきだと思います。
目指したい絵柄が決まっている場合
もしあなたが、特定のイラストレーターや漫画家に対して、「こんな絵が描けるようになりたい」と強く思っているなら、進んでその方の絵の模写を行うべきです。
模写をすることで、その絵柄特有の「パーツごとの比率」「デフォルメのルール」「ディテールの処理方法」などを、手を動かしながら体感的に理解できます。これは、自分の絵柄を理想に近づけるための、最も効率的な近道の一つです。
ただ、できることなら複数人の絵の模写をしてほしいです。
特定の誰か一人の絵柄ばかりを取り入れすぎると、結果的に「パクリ」だと誤解されてしまうリスクが生じます。様々なクリエイターの優れた点を広く取り入れれば、パクリと疑われる可能性を回避しつつ、個性的で魅力的なオリジナルの絵柄を築き上げることができます。
アニメーションを作りたい場合
アニメーションを作りたい場合は、どの角度からでも正確に描く技術が必要になるため、
イラストや漫画制作よりも正確なデッサン能力が求められます。
このような高いデッサン力を磨くには、模写やトレースが非常に有効です。複雑なポーズやアングルを「描き起こす」訓練を積むことで、頭の中にあるイメージを正確にアウトプットする力が向上します。
逆に、一枚絵のイラストや漫画では、デッサン力よりも「魅力的な構図」や「心に残るストーリー」が重要視される場合も多いため、模写の優先度は下がります。
気づきを得ることが重要
見て分析できるなら模写までする必要はない
模写は有効な練習方法ですし、実際描いてみないと気づけない点もあると思いますので練習方法としては素晴らしい効果があると思います。
しかし結局のところ模写の良いところは、人の絵柄の良いところを取り入れられることにあると思います。
極論模写までしなくても、細部までよく観察することでそのような気づきは得られることがあります。
- 「こんな風に配色すれば目が輝いて見えるんだ」
- 「髪の毛はこんな風に描けば自然に見えるんだ」
このように、時間をかけて細部までよく観察し、「なぜこの絵は良いのか」という理由を言語化できるレベルで理解すれば、模写をせずとも、その気づきを自分の作品に応用できるはずです。
それを自分の絵柄に取り入れればよいだけなので、模写が絶対に必要とは私は思いません。
終わりに
模写は、特定の目標を持つ人にとっては非常に有効な手段ですが、全ての人にとって必須ではありません。
「模写は大事」という一般論に縛られすぎず、今の自分に本当に必要な練習かどうかを、冷静に判断してみてください。
模写を効果的に取り入れるおすすめのタイミングは以下の通りです。
- 成長が停滞した、スランプだと感じたとき:マンネリを打破し、新しい視点を取り入れるためのカンフル剤として。
- 新しい表現技法や特定のモチーフを研究したいとき:特定の絵師の「手の描き方」や「服のシワ」など、ピンポイントの技術を学びたいとき。
- 気分転換やウォーミングアップ:オリジナル制作で疲れたときの、頭を使わないリラックスした練習として。
模写は、あなたが目指すクリエイターとしての目標に応じて、戦略的に取り入れるべき練習方法です。自分の創作に一番フィットするやり方を見つけて、無理なく楽しく、制作を続けていきましょう。
それでは、素敵な創作ライフを!


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